寒くなると、「何を食べれば風邪をひかないですか」というご相談が増えます。
正直にお伝えすると、これを食べれば防げるという食品はありません。体を守る力は、特定の栄養素ではなく、毎日の食事の土台の上に成り立っています。何を整えればよいのかを見ていきます。
まず、たんぱく質が足りているか
体を守るしくみは、たんぱく質からできています。抗体も、粘膜も、材料はたんぱく質です。ここが足りないと、ほかをいくら足しても追いつきません。
目安は、毎食に手のひら1枚ぶんの主菜。肉、魚、卵、豆腐、納豆のどれかを、朝・昼・晩それぞれに入れてください。
とくに朝食は抜かれやすく、1日の合計が足りなくなる原因になります。納豆や卵、ヨーグルトなど、手間のかからないもので構いません。
粘膜を守るビタミンA・C
のどや鼻の粘膜は、体の入り口を守る壁のような役割をしています。この壁を保つのがビタミンAで、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、レバーなどに多く含まれます。
ビタミンCは水に溶ける性質があり、体にためておけません。一度にたくさん摂るより、毎食少しずつのほうが効率的です。ブロッコリー、いも類、果物から摂れます。
なお、ビタミンCをたくさん摂っても風邪を防げるという十分な証拠はありません。足りない状態を避けることが目的だとお考えください。
腸を整えることも、守る力につながる
体を守る細胞の多くは腸に集まっているといわれます。腸内環境を整えることは、遠回りのようでいて土台づくりになります。
- 発酵食品(納豆、味噌、ヨーグルト、ぬか漬け)を毎日少量
- 食物繊維(麦ごはん、海藻、きのこ、豆)をあわせて摂る
- 菌だけ、繊維だけでは足りません。両方そろえてください
冬にありがちな落とし穴
水分が減っている
寒いと喉の渇きを感じにくく、飲む量が減ります。粘膜が乾くと守る力が落ちるため、温かいお茶やスープでこまめに摂ってください。
食事が炭水化物に偏っている
鍋焼きうどん、ラーメン、菓子パン。温まるものは主食に偏りやすく、たんぱく質と野菜が不足します。卵を落とす、豆腐を足すなど、一品加えるだけで変わります。
食べているのに、寝ていない
睡眠が足りないと、体を守る力は落ちます。食事を整えても、ここが崩れていると追いつきません。
まとめ
「風邪に効く食べ物」を探すより、毎食のたんぱく質、色の濃い野菜、発酵食品と食物繊維、そして水分と睡眠。この5つを整えるほうが確実です。
特別なことは必要ありません。いつもの食事を、少しだけ整えてみてください。
一人で抱えこまず、管理栄養士と一緒に
ここまで読んで、「自分の場合はどうすればいいの」と思われた方もいるはずです。体質も生活も人それぞれですから、一般論だけでは迷いが残ります。
MEGURU では、毎日の食事の記録をもとに、管理栄養士があなたに合ったやり方を一緒に考えます。我慢を増やすのではなく、いまの食生活を知るところから。無理なく続けられる一歩を、二人三脚で見つけていきます。
よくある質問
Q. ビタミンCのサプリメントは効きますか?
風邪を防ぐ効果については、はっきりした結論が出ていません。食事から摂れていれば十分です。サプリメントの利用は医師・薬剤師にご相談ください。
Q. しょうがやにんにくは体にいいですか?
体を温める感覚や風味づけとしてはよいものです。ただしこれだけで守る力が高まるわけではないので、土台の食事と合わせてお考えください。
Q. 熱があるときは何を食べればいいですか?
水分と、のどを通るものを優先してください。おかゆ、スープ、ゼリー、ヨーグルトなど。食欲が戻ってきたら、たんぱく質を少しずつ戻します。症状が続くときは医療機関を受診してください。







