なんとなく疲れやすい、階段で息が切れる、朝がつらい。睡眠や年齢のせいにしがちなこの不調、実は鉄分不足が隠れていることがあります。
特に月経のある女性は鉄を失いやすく、1日の推奨量は約10.5mgと、成人男性(約7.5mg)より多く設定されています(厚生労働省「日本人の食事摂取基準」)。
鉄分は「酸素の運び屋」
鉄は、血液中のヘモグロビンの材料です。ヘモグロビンは全身に酸素を届ける運び屋なので、鉄が足りないと体中が軽い酸欠状態になり、だるさ・息切れ・集中力の低下として表れます。
健診で見つからない「かくれ貧血」
健康診断のヘモグロビン値が正常でも、安心はできません。体は鉄をフェリチンという形で貯金しており、この貯金が減っている状態が、いわゆる「かくれ貧血(貯蔵鉄不足)」です。
貯金が尽きてヘモグロビンが作れなくなって、初めて健診の数値に表れます。つまり数値が下がったときには、かなり進んでいるということ。次のようなサインが続くなら、早めに医療機関で相談を。
- 疲れやすい、朝起きられない
- 立ちくらみ、めまい
- 爪が割れやすい、スプーン状に反る
- 氷をやたらと食べたくなる
- 顔色が悪いと言われる
鉄の多い食品と「吸収率」の話
食品の鉄には2種類あり、吸収率が大きく違います。
| 種類 | 吸収率 | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| ヘム鉄(動物性) | 比較的高い | レバー、赤身の肉、カツオ、マグロ、あさり |
| 非ヘム鉄(植物性) | 低め | 小松菜、ほうれん草、大豆製品、ひじき |
植物性の鉄は吸収率が低めですが、ビタミンC(野菜・果物)やたんぱく質と一緒に摂ると吸収が高まります。逆に、濃い緑茶やコーヒーのタンニンは吸収を妨げるため、食事の直後に大量に飲むのは避けたいところです。
今日からできる鉄分アップの一例
- 週に1〜2回、赤身の肉やカツオを主菜にする
- あさりの味噌汁を献立に加える
- 小松菜のおひたしに、レモンやかんきつを添える
- 朝食に納豆や豆乳をプラスする
1週間の献立に組み込むなら
- 月・木:主菜を赤身の肉(牛もも、豚ヒレ)に
- 火:カツオのたたき+薬味たっぷり
- 水:あさりの味噌汁+小松菜のおひたし+レモン
- 金:レバー入りの焼き鳥や、レバニラを外食で
「毎日レバー」は現実的ではありません。週単位でヘム鉄の日を散らし、植物性の鉄+ビタミンCで下支えする——この設計なら無理なく続きます。また、鉄鍋・鉄フライパンでの調理も、わずかながら鉄の補給になります。
よくある質問
Q. 鉄のサプリメントを飲んでもいいですか?
自己判断での大量摂取は胃腸の不調や過剰のリスクがあります。症状が続く場合はまず医療機関で検査を受け、必要性を確認してから使いましょう。
Q. レバーが苦手です。代わりになる食品は?
赤身の肉、カツオ・マグロ、あさりが取り入れやすい代表です。植物性なら大豆製品+ビタミンCの組み合わせを。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。診断・治療を目的とするものではありません。治療中・食事制限中の方は、必ず主治医の指示を優先してください。







