かむ力が落ちてきた方の食事|やわらかくして栄養は落とさない
監修:管理栄養士 安達みのり
結論からお伝えすると、やわらかくすることと、栄養を落とすことは別です。刻むだけではかえって食べにくくなることもあります。煮る・たたく・とろみをつける。この3つで、同じ料理を無理なく食べられる形に変えられます。
気をつけたい目安
- たんぱく質
- 毎食20g
- やわらかいものだけだと不足しがちです
- 水分
- 1日1.2リットル
- むせるのが怖くて控えると脱水になります
- 食事の時間
- 30分以内
- 長くかかるときは形を見直す合図です
- 体重
- 半年で2〜3kg減ったら相談
- 食べられていないサインです
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとにした一般的な目安です。のみこみに不安がある方は、医師・歯科医師・言語聴覚士にご相談ください。
今日からできる3つのこと
1刻むより、やわらかく煮る
細かく刻むと口の中でばらけて、かえってむせやすくなります。煮込む、蒸す、圧力をかける。素材の形を保ったままやわらかくするほうが食べやすく、見た目も食欲につながります。
2とろみでまとめる
あんかけ、シチュー、卵とじ。とろみがあるとまとまって喉を通りやすくなります。片栗粉、すりおろしたいも、ヨーグルトも使えます。
3たんぱく質はやわらかいものから
卵、豆腐、ひき肉、魚、ヨーグルト。かみ切りにくい肉の塊を無理に食べるより、これらで量を確保するほうが確実です。
食べやすいもの
- ・卵料理(茶碗蒸し・卵とじ)
- ・豆腐・高野豆腐の含め煮
- ・ひき肉のあんかけ・煮込みハンバーグ
- ・煮魚・魚のほぐし身
- ・いも類・かぼちゃのやわらか煮
気をつけたいもの
- ・パサパサしたもの(ゆで卵の黄身・焼き魚のみ)
- ・口の中でばらけるもの(そぼろ・刻んだ生野菜)
- ・はりつくもの(のり・わかめ・薄いきゅうり)
- ・酸っぱすぎるもの(むせの原因になります)
- ・水やお茶を急いで飲むこと
やわらか食が気になる方向けのレシピ
管理栄養士監修のレシピです。1人分のカロリーと塩分が出ているので、組み合わせの目安にしてください。
続けられるかどうかは、見えるかどうかで決まります
MEGURU に会員登録(無料)すると、食べたものを記録するだけで、1日の塩分・カロリー・PFCのバランスが出ます。やわらか食が気になる方は、まず1週間つけてみると、どこを変えればいいかが自分の数字で分かります。
よくある質問
- Q. 市販の介護食を使ってもよいですか?
- よい選択です。手作りと組み合わせれば負担が減ります。パッケージのやわらかさの表示を目安に選んでください。
- Q. むせることが増えました。
- 回数が増えているなら、形を変えるだけでなく一度受診してください。のみこみの検査で原因が分かることがあります。食事中は姿勢をまっすぐにし、急がないことも大切です。
- Q. 味が薄いと食べてくれません。
- だしの旨み、しょうがやゆずの香り、とろみで味をまとめると満足しやすくなります。高齢の方は味を感じにくくなることもあるため、濃くするより香りを足してください。
本ページは一般的な情報提供であり、診断・治療を目的とするものではありません。 治療中の方、薬を飲んでいる方、食事の制限を受けている方は、主治医・管理栄養士の指示を優先してください。







